太宰治「晩年」昭和23年7月 新潮社版初版 C121
太宰治「晩年」昭和23年7月 新潮社版初版 C121
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紙も貴重だった戦後間もない昭和21年7月に発行されました。文学、読書への庶民の渇望と太宰の人気が伺われます。
昭和21年に新潮社から太宰治代表作品集として発行された3冊の一つです。
このように記載されています。「太宰治が世に問うた最初の作品である。その彗術性、近代性は全太宰文學を豫定するもので、愛好家研究家の必読書であらう。」
他の2刷は「女の決闘」と「斜陽」
強いヤケやシミ、キズがあります。
撰(えら)ばれてあることの
恍惚(こうこつ)と不安と
二つわれにあり
ヴェルレエヌ
死のうと思ってゐた。ことしの正月、よそから着物を一反もらった。お年玉としてである。着物の布地は麻であった。鼠色のこまかい縞目(しまめ)が織りこめられていた。これは夏に着る着物であろう。夏まで生きていようと思った。 ・・・・
(第1編「葉」の冒頭) 続き⇒第1編「葉」全文
この題名の「葉」は、「は」と読むのでしょうか「よう」と読むのでしょうか。私は「よう」だと思います。
そのわけは、次の「人間失格」の冒頭からの推察です。
私は、その男の写真を三葉(よう)、見たことがある。
上の写真の広告が掲載されています。次のように記載されています。
晩年
太宰治が世に問うた最初の作品である。
その彗術性、近代性は全太宰文學を豫定するもので、愛好家研究家の必読書であらう。
價百七十圓 七月下旬刊
女の決闘
中期七つの名編に書かれてゐるものは、潔癖な倫理の問題、近代的知性、強烈な感受性のための苦難の刻印である。
價百二十圓 七月中旬刊
斜陽
美と戀のために滅びゆく四人の運命の物語。
全編にみなぎる詩情とニュアンスは太宰最高傑作の名に値するであらう。
價百二十圓
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B125 220502