ペン先の種類と用途

ペン先の種類と用途

ペン先にインクをつけて書く「つけペン」は、ボールペンが普及する前から使用されていました。今では、主に漫画やイラストを描く道具として使われていますが、個性のある味わいのある手書き文字を書くために根強い愛好家がいます。
「つけペン」は、1897(明治30)年にゼブラが国内で初めて生産を始めました。生産品種は少なくなりましたが、今でも職人さんが1本ずつ手作りしているそうです。

サジペン
その形からカブラペン、スプーンペン(タチカワ)、タマペン(ゼブラ)、ドーム(ライオン)とも呼ばれます。※ブランドによって名称が異なっています。

硬く丈夫なため、均一な線が描けます。
若干の線の強弱(太い線、細い線)と均一な太目の線が書けるペン先です。ペン先を紙に沿って寝かせることで、線の強弱が出ます。
漫画を描くのにも利用されます。
◇現在のゼブラタマペン(かぶらペン)
  ゼブラのかぶらペン

漢字や仮名 (文字) を筆記しやすいように鋼素材にスズメッキを使用し表面を半光沢(銀色:ニューム色)にしたニュームペン先があります。
ライオンニュームなどには愛好者が多いです。
          ⇒ ニューム色のペン先

日光ペン NO.357 ニューム色10本入り箱

日本字ペン 
日本字が書きやすいようにカブラペンを特化させたものです。独特の形をしています。カブラペンよりしなやかな線が出せますが、その反面、強い弾力性には欠けます。
日本字ペン タチカワタチカワ日本字ペン
上下左右に書いても紙に引っかかりなく描け、クセがなく扱いやすいペン先です。太くもなく、細くもない、中間の線が書けます。ただし、線の強弱は付けられません。つけペン先独特のクセがないため、つけペンビギナーにもお勧めです! (タチカワの商品説明)

スクールペン
上下左右に書いても紙に引っかかりなく描け、クセがなく扱いやすいペン
日本で簿記、帳簿用に開発されました。
Gペンとほぼ同じ形ですが、側面の切り込みがありません。線がGペンよりも細く硬いです。
ライオンスクールペンブッキーライオンスクールペンブッキー
  タチカワスクールペン NO.5 クローム 1箱144本

Gペン
もともと英字を書くのに使われたペンです。
ペン先の両側に切り込みが入っているため軟らかくて強弱をつけやすく迫力を出せますので、漫画、特に劇画に利用されてきました。
練習を積めばどんな線でもこのペンだけで描けるようになるそうです。輪郭から細部まで全ての描写をしてしまう漫画家もいます。
Gペンの「G」は、「昔はAペンからZペンまで作られていて、良質なGペンだけが今も使われている」とも言われますが確かではありません。
ライオンペン グース  Gペン5
   ライオンペン グース  Gペン

ファルコンペン
今では製造販売されていません。
カブラペンに近いですが、少し硬質です。描き味が良くアクセントが付け易く、直線的な絵を描くのにもむいています。
猛禽の鳥ハヤブサのくちばしに似た大きなペンです。1970年代まで製造販売されていました。一時期、手塚治虫がカブラペンと共に愛用していた今では幻のペン先です。
ファルコンペンミカドファルコンペン
   
丸ペン
本来はマッピングペンと呼ばれます。
地図の等高線を描くために利用されていました。
日本では丸ペン(まるぺん)と呼ばれ、ペン画や図面を描くのに利用されました。

丸ペンのメーカー・種類によって硬さが違います。
現在の丸ペンのメーカーは、日光、タチカワ、ゼブラです。
メーカーによってペンの硬さや線の細さ、使い心地等が微妙に違います。
ゼブラの丸ペンには、A(硬質)、E(軟質)があります。(Eは廃番となりました)

細い線が描けて、強弱も付けることができますので、Gペンと共に漫画を描くのにも広く利用されています。
体毛の先端が細くなる様を容易に描けますので、昆虫の分類学における記載図の描画に欠かせないと言います。
日光ペンとタチカワの丸ペンは、現在、鋼の種類、作業工程、焼き温度、焼きなまし温度すべて同じです。

ペン軸付きゼブラ丸ペン 3本 ペン軸付きゼブラ丸ペン 3本
     ⇒ ゼブラ丸ペン No2586 36本箱入り B09
     ⇒日光丸ペン軸1本と日光丸ペン10本

ラウンドペン/ルンドペン 
どちらも特殊文字、カリグラフィー用で基本的には同じ種類です。ブランドの違いやインクを留めるためのリザーバーの色の違いなどです。

日光ラウンドペンの種類
A型、B型、C型の3タイプがあります。
日光 NIKKO ラウンドペン15本セットB77-10
A型:四角いペン先のため、四角く書き始めることができます。一定の太さの線を引けます。
B型:いペン先のため、丸く書き始めることができます。一定の太さの線を引けます。
C型:四角いペン先のため、四角く書き始めることができます。二種類の線を一定の太さで引くことができます。

日光 NIKKO ラウンドペン15本セットB77-10

 上:A型
 中:B型
 下:C型

日光 NIKKO ラウンドペン15本セットB77-11
日光ブランドはタチカワが継承しましたが、日光ラウンドペンは廃番となっています。現在は、タチカワカリグラフィーペンとして販売されています。

ラウンドペンとルンドペン
どちらも特殊文字、カリグラフィー用で基本的には同じ種類です。ブランドの違いやインクを留めるためのリザーバーの色の違いなどです。

下の写真2枚は、日光ペンの展示箱です。かつて文具店で使われていました。
日光 NIKKO ラウンドペン15本セットB77-12

日光 NIKKO ラウンドペン15本セットB77-13

日光 NIKKO ラウンドペン15本セットB77-13
↑濃紺色のリザーバーが付いているものにラウンドペンと表示されています。



ラウンドペン・ルンドペンの歴史
日本鋼ペン先工業組合 平成8年7月 発行『ペン先のあゆみ』には、ルンドペンとしてペン先の幅が異なる2種類が掲載されています。
ルンドペン


昭和初期の古いカタログにはラウンドペンの名称となっています。
 次の3枚の写真↓
ラウンドペン輸入品カタログ
↑M. Myer's Round Writer Pens. 獨乙ペン 製圖用。音楽ノ繒用 と記載されています。ドイツからの輸入品です。
 番号が大きいほどペン先は細くなっています。日光のラウンドペンセットと同じです。


↓1927(昭和2)年内田洋行カタログです。
ドイツ製の輸入品のラウンドペンが掲載されています。
ラウンドペン輸入品カタログ

↓こちらも1927(昭和2)年内田洋行カタログです。
TOYO SEIKO NIKKO MADAE IN JAPAN の文字が読み取れます。国産品です。
ラウンドペン国産 日光 カタログ

カリグラフィーに利用できます
calligraphyは、アルファベットの書道です。
専用のペンを使って美しいアルファベットを書く技術です。

ヨーロッパでは、お店の看板や表札など、街のいたるところで目にすることができます。歴史は古く、6世紀頃ヨーロッパに修道院ができ、写本が作られるようになったのが始まりといわれています。

やがて印刷技術の発達により写本はなくなりましたが、長い歴史の中でさまざまな書体がうまれました。

カリグラフィーペン ←熟練者が書くとこのように書けます。


廃止されたJIS(日本工業規格 鋼ペン先S6008)では、ペン先の種類は次の9種類となっていました。
JIS(日本工業規格 鋼ペン先S6008)ペン先の種類

    ⇒ 日本工業規格 JIS 鋼ペン先 S6008 全文

ペン先のJIS規格「S6008 鋼ペン先」は、昭和29(1954)年10月に制定され、昭和62(1987)年7月1日に廃止されました。(JISC 日本工業標準調査会のデータベース)



   ⇒ ゼブラペン先の製品名と品番

a:1990 t:2 y:4

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